東京23区と鳥取市、移住するならどっち?
東京でのITワーカー経験を経て、妻の地元である岡山へIターンした私、田村陽介が、移住と資産形成のリアルを語る。地方移住を検討する上で、具体的な「お金」と「仕事」の状況を把握することは不可欠だ。今回は、日本を代表する大都市である東京23区と、山陰地方の中核都市である鳥取市を、客観的なデータに基づいて冷静に比較し、両都市の特性を明確にする。
お金の面で比べると
資産形成の観点から見ると、東京23区での生活は厳しい現実がある。データが示す通り、東京23区の投資余力は月額マイナス4.3万円だ。これは、毎月の収入から生活費を差し引くと、貯蓄に回すどころか赤字になることを意味する。この大きな要因は、やはり高額な家賃にある。1LDKの家賃は12.8万円と、全国的に見ても非常に高い水準だ。この家賃負担が、個人の資産形成を大きく阻害する。
一方、鳥取市は対照的な結果を示している。月額9.3万円もの投資余力がある。これは、毎月堅実に資産形成を進められる十分な金額だ。この差を生み出しているのは、やはり家賃の違いだ。鳥取市の1LDK家賃は4.5万円であり、東京23区の半分以下に抑えられる。この家賃の差がそのまま生活費の圧縮に繋がり、結果として投資余力として顕著に現れる。私自身、岡山移住後にNISAを始めた経験があるが、この「投資余力」の有無が、将来の選択肢や家族の安定を大きく左右すると断言する。特に3人の子どもを育てる家庭にとっては、この差は日々の生活の質と将来設計に直結する。
仕事・暮らしやすさで比べると
仕事の機会という点で、求人倍率を見ると意外な傾向が見えてくる。東京23区の求人倍率は1.32倍だ。これは求職者1人に対して1.32件の求人があることを示す。多様な産業が集積しており、キャリアアップの選択肢は豊富に感じる。しかし、同時に競争も非常に激しい。
対して鳥取市の求人倍率は1.52倍だ。これは東京23区よりも高い水準であり、鳥取市の方が仕事を見つけやすい状況にある。地方都市における人手不足が背景にある。特定のスキルや経験があれば、より有利な条件で就職できる可能性が高い。
暮らしやすさについては、東京23区は世界有数の都市として、交通の利便性、エンターテイメント、文化的な刺激に溢れている。しかし、その裏側には、満員電車での通勤ラッシュ、高い物価、そして子育て環境におけるスペースの制約といったデメリットが常に存在する。3児の父として、子どもたちが広々とした公園や自然の中で自由に遊べる環境は、成長にとって不可欠だと強く感じる。鳥取市は、豊かな自然に囲まれ、ゆったりとした生活リズムが特徴だ。通勤時間も短く、日々のストレスが少ない。地域コミュニティも密接で、子育て世代にとっては助け合いの文化が根付いた温かい環境だ。
田村の結論
資産形成を最優先し、精神的なゆとりと豊かな自然の中で生活したいなら鳥取市が最良の選択だ。一方で、キャリアの可能性を最大限に追求し、都市の刺激を求めるなら東京23区が適している。