松本市とつくば市、移住するならどっち?
東京でのITワーカー経験を経て、妻の地元である岡山へIターン移住し、3児の父となった。移住後にNISAを始めた私にとって、資産形成は生活の基盤を築く上で欠かせない要素だ。移住を考える際、単なる住環境だけでなく、お金の面や仕事の機会、そして日々の暮らしやすさをデータに基づいて冷静に比較する。今回は松本市とつくば市という異なる魅力を持つ二つの都市を、客観的な視点から比較する。
お金の面で比べると
移住後の生活を安定させ、将来に備える上で「投資余力」は決定的な指標となる。松本市の投資余力は7.5万円/月、つくば市は5.7万円/月である。この差は月間1.8万円、年間で21.6万円にも及ぶ。この金額はNISAやiDeCoといった制度を活用する上で、将来の資産形成に大きな影響を与える。私の経験から、毎月コンスタントに投資に回せる金額の大小が、心のゆとりと選択肢の幅を広げる。
家賃の差も投資余力に直結する。松本市の1LDK家賃は5.5万円、つくば市は6.5万円だ。つくば市の方が松本市よりも月々1万円高い家賃を支払う必要がある。この1万円の差が、そのまま投資に回せる金額の差に影響していることは明らかだ。家賃は固定費であり、一度決まれば簡単に変えられない。松本市は住居費を抑え、その分を貯蓄や投資に充てやすい環境にある。長期的な視点で見れば、この毎月のコスト差は無視できない。
仕事・暮らしやすさで比べると
仕事の機会という点では、求人倍率が参考になる。松本市の求人倍率は1.52倍、つくば市の求人倍率は1.62倍である。つくば市の方がわずかではあるが、求人が見つけやすい環境にある。特に私の経験してきたIT分野においても、つくば市は研究学園都市としての特性から、専門性の高い職種やR&D関連の求人が多い傾向にある。一方、松本市は観光業や製造業が基盤であり、求人の種類もそれに伴う。自身のキャリアパスと照らし合わせ、どちらの都市が自身のスキルと経験を活かせるか、具体的な求人情報を確認する必要がある。
暮らしやすさに関しては、それぞれの都市が全く異なる魅力を持つ。松本市は北アルプスを望む自然豊かな環境が最大の魅力だ。文化施設も充実しており、落ち着いた生活を求める人には理想的な場所となる。3児の父として、子どもたちを自然の中で育てたいと考える家庭には、松本市は魅力的な選択肢となる。一方、つくば市は「研究学園都市」として計画的に整備された都市だ。教育機関や研究施設が集積し、知的な刺激が多い環境である。都心へのアクセスも比較的良好で、洗練された都市生活を望む人には適している。公園や公共施設も充実しており、子育て世代にも暮らしやすい環境を提供しているが、松本市のような大自然の中でのびのびと、というよりは、教育環境を重視する家庭が多い印象を受ける。
田村の結論
松本市は、自然豊かな環境で生活コストを抑え、資産形成を重視する人に向いている。つくば市は、都市的な利便性と知的な刺激を求め、キャリアアップを志向する人に向いている。