久留米市と盛岡市、移住するならどっち?
東京から妻の地元である岡山へIターンし、3人の子を育てる身として、地方都市での暮らしと資産形成の可能性を常に意識している。移住は人生の大きな転機であり、住む場所の選択は日々の生活の質と将来の経済状況に直結する。今回は、日本の二つの地方都市、久留米市と盛岡市をデータに基づいて比較し、移住を検討する方々への具体的な指針を提供する。
お金の面で比べると
まず、資産形成の観点から最も重要な「投資余力」と「家賃」を見ていく。驚くべきことに、両市は全く同じ数値を示す。久留米市の投資余力は8.2万円/月であり、盛岡市も同様に8.2万円/月だ。これは、毎月堅実に資産形成を進められる金額として非常に魅力的である。東京での生活を経験した私から見ると、この安定した投資余力は地方移住の大きなメリットの一つであり、NISAなどを活用すれば着実に資産を増やせる基盤となる。
家賃についても、両市は同額だ。久留米市の1LDK家賃は5万円、盛岡市も5万円である。住居費は固定費の中でも大きな割合を占めるため、これが同額であることは、経済的な負担の面で両市に優劣がないことを意味する。もちろん、実際の生活では食費や光熱費、交通費といった細かな物価の違いも影響するが、主要な支出である家賃と、そこから捻出できる投資余力が同額である点は、両市が経済的に安定した生活を送れる環境を提供していると断言できる。地方移住が資産形成の好機となる典型的な例だ。
仕事・暮らしやすさで比べると
次に、移住の際に避けて通れない仕事の面と、日々の暮らしやすさについて比較する。仕事を見つけやすさを示す求人倍率には、明確な差がある。久留米市の求人倍率は1.55倍であり、盛岡市の求人倍率は1.42倍だ。この数値から、久留米市の方が仕事の選択肢が多く、転職を伴う移住者にとって有利な環境であると判断できる。元ITワーカーとして、地方での仕事探しは常に懸念事項だった。求人倍率が高いことは、それだけ自分のスキルや経験に合った仕事を見つけられる可能性が高いことを意味する。
暮らしやすさについては、データからは直接読み取れない部分が多いが、それぞれの地域の特性を考慮する必要がある。久留米市は福岡県南部に位置し、九州新幹線が停車する。温暖な気候と、福岡市へのアクセスの良さが特徴だ。子育て世代にとっては、都市機能と自然がバランス良く共存している点が魅力だろう。私自身、3児の父として、医療機関の充実度や公園などの遊び場の多さは重視するポイントだ。
一方、盛岡市は岩手県の県庁所在地であり、東北新幹線が停車する。雪深い冬が特徴で、豊かな自然と歴史的な街並みが魅力だ。寒冷地での生活に慣れているか、あるいはそれを好むかが、盛岡市を選ぶ上での重要な要素となる。両市ともに地方の中核都市であり、基本的な生活インフラは整っている。しかし、気候や文化、都市の規模感には違いがあるため、移住者のライフスタイルや価値観に合うかどうかが最終的な決め手となる。
田村の結論
仕事の選択肢を重視し、温暖な気候で都市機能と利便性を求めるなら久留米市が適している。一方で、四季の変化を楽しみ、落ち着いた環境で生活したいなら盛岡市が選択肢となる。